『はいからさん』ギャグ誕生の裏側

NEWS2017年7月13日8:54 PM

『はいからさんが通る』制作秘話を明かした大和和紀氏

 1975年から77年に『週刊少女フレンド』(講談社)で連載され、シリーズ累計1200万部を売り上げた、大正時代を舞台にした名作ラブコメディー『はいからさんが通る』。その劇場版新作アニメ公開(前編:11月11日より上映)を記念して、原作者の大和和紀氏が12日、都内で会見を行った。

【画像】画のタッチに違い?漫画版とアニメ版の『はいからさんが通る』

 札幌市出身の大和氏は、66年『週刊少女フレンド』にて『どろぼう天使』でデビュー。『源氏物語』を基に描いた『あさきゆめみし』のほか、『ヨコハマ物語』『N.Y.小町』など数々の人気作を世に送り出してきた。昨年画業50周年を迎えたが、劇場版アニメ公開と並行して、宝塚歌劇団による舞台化や、東京・弥生美術館での原画展など「はいからさんブーム」が再燃している。

 大和氏は同作を描くきっかけについて「当時の漫画雑誌は高校生の恋愛モノが中心だったのですが、20代半ばの私は『いくらなんでも、もう相手が高校生じゃ萌えない』と感じていた。そこで大正時代を舞台にした歴史モノを描きたいと思いました」と回想。「当時は1週間に20ページくらい描いていましたが、筆が早い私でも5日間ほぼ眠らずに描いていた。でも、楽しかったですね」と感慨深げに明かした。

 主人公の“はいからさん”こと花村紅緒は、跳ねっ返りのじゃじゃ馬娘。ヒロインが酒乱というキャラクターも、当時の少女漫画では異色だったが、大和氏は「当時、“酒乱”という言葉はすでに死語だったのですが、それを入れて描いてみようと思いました。骨子は王道のメロドラマ。それがあるからこそ、どんなに壊していっても大丈夫じゃないかと感じてやってみたのですが、ヒロインの破壊という意味では実験的なことでしたね」と言葉に力を込めた。

 『はいからさん~』といえばギャグ要素の多さでも有名だが、「仕事中はずっと家にこもりっぱなし。コメディを描くのに自分のテンションを上げようとTVのお笑い番組を観たり、ラジオのオールナイトニッポンなどは、原稿を描きながらよく聴いていました。その影響は受けているかもしれないですね。タモリとかすごく面白くて、刺激になりました」とにっこり。今回の劇場アニメについても「古い画のままで再現すると、どうしても重たくなるので、今風な画の方がいいなと思いました。どんな仕上がりになるのか楽しみですね」と期待を寄せていた。

 同作は78年にはテレビアニメシリーズ(全42話)が放送され、87年には南野陽子・阿部寛の出演で劇場実写映画化、3度のテレビドラマ化(1979年、85年、2002年)と、時代を越えて愛されてきた。連載40周年を記念した新劇場版では、前後編で旧テレビアニメシリーズでは未完となった原作のラストエピソードまでを初めて完全アニメ化。主人公の紅緒と“少尉”こと伊集院忍の恋の結末までが描かれる。

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