『朝顔』P、1話完結ドラマに違和感

NEWS2019年7月22日8:10 AM

『監察医 朝顔』金城プロデューサーは、いい意味で「女優っぽくない」上野樹里の演技を絶賛する (C)フジテレビ

 現在放送中のフジテレビ系“月9”ドラマ『監察医 朝顔』(毎週月曜 後9:00)は、真摯に遺体と向き合う新米法医学者の万木朝顔(上野樹里)と、父としてだけでなく仕事相手としても寄り添うベテラン刑事・平(時任三郎)が、遺体の死の謎を解き明かし、その“生きた証”が残された人たちの心を救っていくさまを描いたヒューマンドラマだ。「命を見つめる作品を作りたかった」と話すのは、同作のプロデュースを手がける金城綾香氏。企画がスタートするきっかけとなった主演・上野樹里との出会い、作品への想いから、現在のドラマシーンについての考えまでを語ってもらった。

【シーン写真】ガイコツと“にらめっこ”する上野樹里

◆1話完結ドラマに感じる不自然さが「反発心」に

 金城氏が単独で連続ドラマのプロデュースを務めるのは今回が初。小児外科医の現実を描いた2018年7月クールの医療ヒューマンドラマ『グッド・ドクター』(主演・山崎賢人)でプロデュースを務めた際、ヒロインの瀬戸夏美を演じた上野樹里と出会ったことが、本作『監察医 朝顔』がスタートするきっかけとなった。

「『グッド・ドクター』制作時、取材で上野さんと一緒にいろいろな病院をまわらせていただいたんですが、さまざまな現実を目にして、役を膨らませていらっしゃる上野さんを見て“チャンスがあれば、また上野さんとご一緒したい”と思ったんです。同時にその現場で、たとえ手術が成功しても経過によっては難しい容態の方はたくさんいらっしゃるし、“これ以上良くならない“という患者さんも目の当たりに。さらにその後、私自身も体調を崩したこともあって、「命を見つめる作品」を作りたいと考えるようになりました。そんななか、たどり着いたのが『監察医 朝顔』の原作でした」(金城綾香氏/以下同)

 昨今は医療ドラマや刑事ドラマなど、1話完結のドラマが目立つ。良質な作品がたくさんあることは承知のうえだが、一方で「本当に解決したら終わりなのかな?という想いは正直ずっとあった」と金城氏は明かす。たとえば、犯人が見つかって事件は解決するが、その背後には泣いている被害者の親族がいる。1話完結ドラマでは、その泣いている遺族のその後は描かれず、また翌週には新しい物語が始まってしまう。

「『踊る大捜査線』や『古畑任三郎』のようにエンタテインメントとして非常に面白い作品がある一方で、『自分の大切な人が死んでしまったら…1話完結でまた来週っていうふうにはならないでしょ』という“反発心”があったんです。大切な人を亡くした方たちの悲しみは、この後も消えない。同作では原作の、主人公親子2人に影を落とす事件となった阪神淡路大震災を、時間軸に合わせて東日本大震災として描いていますが、母親を亡くした主人公の姿を丁寧に、時に全然立ち直ってないさまを描くことで、大切な人を亡くした人たちに『そうだよね』『ずっと悲しんでいいんだよね』と寄り添えるよう描きたいと思っています。空いてしまった穴はなかなか埋まらない。でも、明日を少しでも頑張ろうと、前向きになれる作品にできたら良いなと思っています」

◆上野樹里の魅力は「女優っぽくない」ところ!? 撮影現場では本当の父娘のような光景も

『グッド・ドクター』での演技に魅せられ、『のだめカンタービレ』以来約13年ぶりに月9主演を務める上野樹里の魅力についても聞くと、「女優っぽくないところですかね」と金城氏。

「お芝居をしているという感じがしない…という意味です。上野さんは“芝居をする”という感じではなく、演じる役柄がどんな人かを考えて作り、そこへ(憑依した自分を)出しにいくという感じに近い。そうしたナチュラルさがあるので、どのセリフも芝居っぽく聞こえないんです。ですから、『グッド・ドクター』では上野さんというより夏美さんに私には見えていましたし、本作であれば朝顔に見える。スイッチが切り替わるのではなく、自然に馴染むスタイルなのが一番の魅力だと感じます」

 父親役には、上野を優しく包んでくれるというイメージで時任三郎を。その他も同様に、上野に合わせてキャスティングをしていったという。現場は非常に和やかで、スタッフ・キャストの仲も非常に良い。上野が時任の肩をもみほぐす、本当に父と娘のような光景も繰り広げられているという。

 主題歌「朝顔」を歌うのは昨年、アルバム『平成』で『第11回CDショップ大賞2019』大賞<青>を受賞した折坂悠太。「『水戸黄門』(TBS系)に代表されるように、ドラマの主題歌はラストシーンにも流れることが多い。そこで、どうやっても悲しかったり、遺体の死の理由が判明してもすっきりしない上野さんの表情にかかって気持ちの良い、含んだニュアンスのある“声”を探しました。女性の声だと女々しくなりそうですし、年の離れた男性の声だと父の声のように聞こえて違う。『平成』のアルバムを聴いたとき、“この声だ”と思ったのです」

 視聴率は初回平均13.7%と好スタートを切り、2週連続で2ケタをキープ。決してハデさがあるわけではないが、1つひとつのパーツが丁寧に作られた本作は、確実に視聴者のハートを掴んでいる。父と娘のかけがえのない日常を、今後も見守りたい。

文/衣輪晋一(メディア研究家)

●金城綾香(かねしろ あやか)
1987年5月、兵庫生まれ。2012年にフジテレビジョンに入局。月9ドラマ『5→9~私に恋したお坊さん~』(15年)で初めてプロデュースに携わり、以降『営業部長 吉良奈津子』(16年)、『グッド・ドクター』(18年)、『犬神家の一族』(18年)などの作品を担当。本作が連続ドラマでは初の単独プロデュースとなる。

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