古谷徹、心がけた“アムロらしさ”

#心がけ#イメージ#子ども#モビル#古谷徹

エンタメNEWS2022年6月4日7:00 AM

ガンダムシリーズの最新作となる映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』に主演する古谷徹 (C)ORICON NewS inc.

 ガンダムシリーズの最新作となる映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』(6月3日公開)。『機動戦士ガンダム』の第15話「ククルス・ドアンの島」にスポットをあてたもので、「ひと際異彩を放つ」とファンの心に残る伝説のエピソードを映画化。ファンにおなじみのホワイトベースの仲間たちやモビルスーツが登場するほか、最新のアニメーションで描かれる大迫力のモビルスーツ戦が見どころとなり、壮大なスケールでよみがえるRX-78-02ガンダムとアムロ・レイの物語を見ることができる。ORICON NEWSでは、『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙』の劇場公開からおよそ40年の時を経て、15歳のアムロ・レイと向き合った声優の古谷徹(68)にインタビューを実施。約2時間という長編となったことで感じたこと、安彦良和監督が渾身の思いで制作した映像など、さまざま聞いた。

【動画】古谷徹、40年ぶりの劇場作品への思いを語る 面長なドアンザクの印象も

■最新映像技術で動くガンダムに感動「美しい」 まさかのエピソードが映画化
――『ククルス・ドアンの島』映画化の話を聞いた感想を。
【古谷】「なんで今、ククルス・ドアンの島なの?」が正直な感想でした(笑)。ですが、主人公のアムロ・レイを大きなスクリーンで演じられるのは40年ぶり。とてもうれしかったですし、楽しみにしていました。安彦監督がこん身の思いを込めて作られる作品の期待に応えられるのかな、という不安も少しありました。安彦監督は『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でシャアの過去をアニメ化された。その流れで行くと、当然、一年戦争の『機動戦士ガンダム』をアニメ化するのではないかと期待しておりましたので、それが違った形になって、ちょっとショックでもありました(笑)。

――実に40年ぶりの劇場版の新作です。40年という月日を振り返って。
【古谷】40年というと、すごく長い期間に思えちゃうんですけど、僕の場合はアムロ・レイを毎年のようにゲームや、さまざまなコラボでせりふの収録をしてきた。そんなに時が経ったと全く思わなかったです。今回の映画には、ごく自然に。改めて役作りするでもなく、入っていけましたね。

――映画化するエピソードが『機動戦士ガンダム』第15話「ククルス・ドアンの島」という選定について。
【古谷】このお話は、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の中では独立したお話で、敵の脱走兵との交流という珍しいテーマだったので、こうやって1本の映画にするには扱いやすかったのかなと思います。

――長編となり、物語が深まった部分は。
【古谷】テレビアニメ第15話の「ククルス・ドアンの島」に比べると、すごく丁寧にドアンがなぜこの島で子どもたちと一緒に生活しているのかを描いている。必然性があって納得できる作品になったと思います。それが描かれることによって、アムロ、ドアン、そして子どもたちとの心の交流がステキに見える。感動できる作品になったと思います。

――最新技術を使っての映像化です。劇場作品として進化した部分は。
【古谷】なんと言ってもガンダムの動きです。CGと手書きを絶妙なバランスで組み合わせていて、モビルスーツの重量感がスゴいです。ガンダムが最新技術で動いたのを見て、やっぱりカッコいいなと思いました。特にモビルスーツ戦においては、時代劇の殺陣を想起させるようで美しいと思いました。

――つばぜり合いのシーンは特に感動しました。
【古谷】安彦監督の描くモビルスーツ戦の特徴は、直線じゃないんですよね。その瞬間だけ切り取ると、曲線なんです。それがカッコいい。そこが最新の技術で再現されている。クライマックスのガンダムは本当にカッコいいです。

――劇場版という長い時間の作品で、15歳のアムロを演じるにあたって心がけたことはありますか?
【古谷】やっぱりアムロらしさですかね。純粋で優しくて正義感が強い。すでに何度も戦闘に出てますけど、どこかでやはり本来は民間人で、戦うことのつらさを感じて悩みながら戦っている部分。そういうところが15歳の少年らしい。そこを大事に演じようと思いました。テレビシリーズと違うところは、あの時のアムロを見ると必死さとか緊張感が伝わってきたんですけど、今回の『ククルス・ドアンの島』ではアムロに柔軟性があるような気がしました。それは戦闘だけでなく、普段の生活の部分が多く描かれていたからだとは思うのですが。その辺のポイントは注意して演じました。

――15話は見返されましたか?
【古谷】もちろん! 先程も言いましたがピリピリしているアムロでした。ただ、僕は当時25歳で15歳のアムロを演じたわけですけど、当時の僕にとって15歳はついこの間のこと。15歳は子どもじゃないと思って演じていた。だから今聞くと大人っぽく演じている印象なんです。その後、自分が年を重ねるにつれて、15歳ってまだ子どもと思うようになって、そういうイメージで演じてきていた。そこの違いはありました。でも、この『ククルス・ドアンの島』に関して言えば、子どもっぽく演じた方が島の子どもたちとの触れ合いもスムーズにできるような気がしました。そんなふうに安彦監督も描いているんじゃないかなと思ったので、あえて43年前のアムロを忘れて演じてみました。

■特徴的な面長のザクは「逆手に取って」 必然性も感じさせる安彦監督に驚き

――ククルス・ドアン役の武内駿輔さんの印象は?
【古谷】僕は最初のころに収録を1人でやったので、全くドアンの声を聞けなかったんです。その時点ではキャストも決まっていなかったので、ドアンのキャラクターのルックスから来るイメージを想像して演じました。最終的に武内さんの声が入って、僕のイメージ通りだったのに驚きました。「よくこんな人を見つけたな!」と思いました。武内さんは、とてもクレバーで礼儀正しく、しかも僕のことをリスペクトしてくださっているみたいで好青年の印象です。

――今回、面長の特徴的なザクも登場します。
【古谷】僕は、あまり異形だとは思わなかったんです。設定的には、新しいザクが手に入る状況でもなく、追手と戦って、その残留品でメンテナンスをしていて、ああいう形になった。それは必然性がありますから。特徴的で面白いです。

――安彦監督の遊び心を感じます。
【古谷】かつては「作画崩壊」と言われてましたし(笑)。安彦さんが、ちょうどテレビアニメの制作に関われない時期だったということもあり、ああならざるを得なかった。今回は、それを逆手に取って生かしましたね。

――ファンが大好きな岩を投げるシーンをオマージュしたような場面もありました。
【古谷】出てきましたね(笑)。接近戦での戦いを見せたかったから、テレビアニメ第15話では持っていなかったヒート・ホークを今回は持たせて、殺陣のように美しく描いている。43年前のシーンをオマージュしているのは面白かったです。

――ククルス・ドアンのエースパイロットとしての実力が見えました。
【古谷】たかがザクなのに、性能は圧倒的にガンダムの方が上なのに(笑)。アムロがピンチになるほど、ドアンはザクの操縦が大変上手かったです。ドアンだから助かりましたが。

――2時間の作品となり、アムロとドアンの関係だけでなく、アムロとホワイトベースクルー、ドアンとサザンクロス隊の関係も描かれます。
【古谷】丁寧に描かれたから、ドアンの人間性も明らかになりました。アムロとホワイトベースクルーの絆もより鮮明になりました。だからこそ最後の別れのシーンが感動的なものになったと思います。

――15歳のアムロが人を殺めてしまうことへの葛藤も描かれます。
【古谷】正直やりたくなかったです。アムロは、そこまでできるかなって…。そういうキャラじゃないと思いたい部分でもありました。でも、ほかの話で母親へのせりふでありますけど「今は戦争なんだよ」と。それが悲しいですよね。戦争の悲惨さを描くのにどうしても必要なシーンだったのでしょう。

――戦争の悲惨さも強く伝わってきます。
【古谷】戦争っていうのは人の愚かさ、欲望が引き起こしてしまうもの。個人はそうではなくても大きな流れで引き起こされる。その犠牲になるのが常に弱者である子どもたち。その子どもたちを大人は守る責任があるんだ、と感じられる作品です。ガンダムシリーズ全てがそうなんですけど、その象徴的な作品になると思います。

――最後にファンにメッセージをお願いします。
【古谷】『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』で40年ぶりに大スクリーンへ15歳のアムロが帰ってきました。巨匠の安彦良和監督が渾身の思いを込めて描いた作品。安彦監督ならではのキャラクターの生き生きした表情や仕草がステキに描かれています。そしてモビルスーツのカッコよさ、美しさも。テーマは奥深く、人の大切なもの。現代にも通ずる人が人を思うことの大切さ。感動できる作品に仕上がっていますので、ぜひとも大きなスクリーンで。今後、なかなか見られないかもしれない安彦監督の『機動戦士ガンダム』の世界を堪能していただければと思います!

■『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』あらすじ
 ジャブローでの防衛戦を耐えきった地球連邦軍は勢いのままにジオン地球進攻軍本拠地のオデッサを攻略すべく大反攻作戦に打って出た。アムロたちの乗るホワイトベースは作戦前の最後の補給を受けるためにベルファストへ向け航行。そんな中ホワイトベースにある任務が言い渡される。無人島、通称「帰らずの島」の残敵掃討任務。残置諜者の捜索に乗り出すアムロたちであったが、そこで見たのは、いるはずのない子供たちと一機のザクであった。戦闘の中でガンダムを失ったアムロは、ククルス・ドアンと名乗る男と出会う。島の秘密を暴き、アムロは再びガンダムを見つけて無事脱出できるのか…?

#古谷徹#子ども#ククルス#100%#ガンダム

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アニメ

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