鈴木千裕 王座防衛インタビュー

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エンタメNEWS2024年5月16日6:00 PM

6・23『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』で五味隆典と対戦する鈴木千裕 (C)ORICON NewS inc.

 圧倒的な破壊力の打撃と時代を変えようとする強烈なモチベーションで、“日本格闘技界・影の番長”こと金原正徳(41)を返り討ちにし、RIZINフェザー級ベルトの防衛に成功したチャンピオン・鈴木千裕(25)。日本のみならず世界からも注目を集める王者の次なる試合は、ホームリング・KNOCK OUTのビッグイベント『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』(6月23日/国立代々木競技場第二体育館)で、師匠である五味隆典(45)と特別ルール(パンチのみ)で対戦する。

【インタビュー動画】鈴木千裕「恩返しは勝つこと!」金原正徳&五味隆典との試合を語る

 格闘技ファンが鈴木と世界トップクラスの強豪選手との試合を熱望するなか、本人は「師匠を超えるのが恩返し。実戦で五味さんを越えられるのは今しかない。この戦いは、ある意味でPRIDE対RIZINでもある」と、この試合に並々ならぬ熱意を持って練習に打ち込んでいる。時代も価値観もSNSの声もすべてひっくり返す覚悟を拳に込め、2本のベルトを肩にかける二刀流王者に、その胸の内を聞いた。

■最強の挑戦者・金原正徳との試合で「ずっしりと構えなきゃいけねぇなって学びました」

――まずは先日の『RIZIN.46』のタイトルマッチの勝利、おめでとうございます!2週間ほど経ちますが、改めて金原正徳選手との試合を振り返って感じたことは?

鈴木:築き上げてきた歴史がやっぱすげえんだなって、試合が終わって思っています。こういう風に時代を作ってきた人なんだなって。金原選手も20代のときは無双して時代を変えて、今もトップに君臨している。時代は繰り返されるじゃないですけど、ちょっとずつ金原さんが時代を変えてきたように自分も変えていきたいです。どう変えていくかは“僕の色”によりますけどね。

――王座を防衛したことで、鈴木選手の言葉に説得力や重みが増した気がします。

鈴木:試合を戦うたびに人として強くなりますし、責任というか覚悟が毎試合で変わってくるんですよね。だから、ずっしりと構えなきゃいけねぇなっていうのは金原さんから学びました。

――最強の挑戦者といわれた金原選手に勝利したので、鈴木選手への注目度もさらに上がっていますね。

鈴木:僕は携帯電話の中で生きてないんで。苦手なんですよ、SNSとかああいうの。試合に勝って目の前にいる人が喜んでくれたらうれしいですし、道を歩いてる時に「試合良かったです!感動しました!」って言われたら「ありがとうございます!また頑張りますので応援お願いします!」って言えるし。逆に「あの試合はつまらなかった」って言われたら「ゴメンな、でも見てくれてありがとう。次は面白い試合をするよ」って言います。でも、ネットの声はそんなに好きじゃないですし、得意じゃないですね。

――RIZINでもう戦いたい選手はいないのでは?

鈴木:でもやっぱり、王者になっても挑戦していきたいですね。RIZINをナメてるヤツらを倒したいです。

――6月の『RIZIN.47』で対戦するクレベル・コイケvs.フアン・アーチュレッタの勝者と防衛戦をやってほしい、というファンの声もあります。

鈴木:それも分かるんですけど、RIZINに新しい風を吹かせたいんですよ。対世界というか、それこそ(Bellatorフェザー級王者のパトリシオ・)ピットブルとの試合だったり、価値のある試合をやりたいです。ベルトを防衛するかしないかで、チャンピオンでもレベルが違うんですよ。ベルトを取っても次に負ける選手がほとんどで、保持し続けられる人にはやっぱり理由があるんです。僕は1回防衛して説得力が出てきたのなら、1個挑戦したいです。

――そのベルトをかけてアメリカで試合をしてもいい?

鈴木:それもいいし、日本でみんなが知らない強い選手とやってもいい。ピットブルとは因縁があって、僕は勝ってるのでこだわりはないですけど「もう1回やろう」ってうるさいんで、黙らせたいという気持ちもあります。ベルトを防衛したからには、次からは歴史に残る価値のある試合をやっていくって決めたので、簡単にできる試合はやらないです。

――千裕選手は「毎月でも試合をやりたい」と公言していますよね。

鈴木:だから、自分が納得できる適任の選手との試合を組んでもらえたら、10連チャンでも何でもやりますよ。いま新しい時代の入口がやっと開いて、材料が揃ったので、ここから時代を作っていきます。

――千裕選手が納得する相手を10人も用意できるか、マッチメイクする人たちが頭を悩ませそうですね(笑)。

■「僕、格闘技の運だけは持ってるんですよね(笑)」師匠・五味に勝利して“恩返し”

――次の試合は、6月23日の『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』での、師匠の五味隆典選手との対戦です。そもそも、いつ頃から五味選手と一緒に練習して“師匠”になったのでしょうか?

鈴木:RIZINで2戦目の山本空良選手との試合(2021年11月)の前からです。1戦目の昇侍選手との試合(21年9月)に負けて、そこからエンジンをかけるためにジムの会長から「ちょっと似てるから、五味さんのところで練習してこい」って言われまして。会ってみたら「この人は強いわけだ」ってすぐに感じて、そこから練習させてもらうようになりました。段々といろんなことを学んで、五味さんの“天下無双の火の玉ボーイ”にちなんで自分も“天下無双の稲妻ボーイ”という異名をいただいて。その頃から「恩返しは勝つことだな」って思うようになりました。

――「師匠にKOで勝つことが最大の恩返し」と考える千裕選手にとって、最近は試合から遠ざかっているとはいえ、五味選手がまだ現役だったことはラッキーでしたね。

鈴木:そうです。昔テレビで見ていた人がいまだに現役で、間に合わないと思っていたけどまさか戦えるなんて。僕、格闘技の運だけは持ってるんですよね(笑)。五味さんと試合をしたいってみんな言っても、たぶん3人もできないと思うんです。その中の1人になることができて光栄です。

――試合をしたいと言っても、五味選手の心が動かないと実現できないはずです。

鈴木:僕がこうやってベルトを取って、キャリアを重ねたことで五味さんも「千裕とやりたい」と言ってくださったと思うので。たぶん、金原さんに負けてたらこの試合はなかったと思います。

――まさに自分の拳でこの試合を手繰り寄せた。五味選手がPRIDEで10連勝していたのは20年前ですが、その頃の試合はご覧になっていますか?

鈴木:テレビの再放送やネットで見ました。印象は打撃が荒いですよね。でもパッと見は荒いけど、そのなかにテクニックが詰まっているのは見てて分かるので、ちょっと自分と似ているなって気づくこともできました。

――今回の試合はパンチのみ、つまりボクシングに準じたルールでの試合となりますが、試合形式はエキシビションではないですよね?強打が武器の五味選手とは体格差も大きいですが、恐怖心はないですか?

鈴木:エキシだったらリングに上がらないですよ。恐怖心については、僕はよくジェットコースターで例えるんですけど、乗って楽しいっていう人もいれば怖いっていう人もいて、それはジェットコースターに向いてるか向いていないかの違いで、向いている人は楽しいんです。だから、自分には戦いが向いている。3歳からやってますからね。

――小さい頃は「格闘技の練習よりも遊びたいな」と思ったり、飽きたりすることはなかった?

鈴木:ある意味で格闘技は遊びだったし、僕の表現の場でもあったんで。小さい頃は裕福じゃなくて、両親もあまり家にいなかったけど、大会で優勝すれば「よくやったな!おいしいご飯を食べに行こう!」って言ってくれて。自分を認めてもらう方法だったので、飽きるとかなかったです。

■再び訪れた被災地・能登への思い「キラキラのベルトが子どもたちの記憶の1ページになってくれたら」

――金原戦の1週間後には、3月に続いて被災地の能登にボランティアで行かれましたね。

鈴木:子どもたちにお菓子配りイベントをやってきました。3月に「絶対勝つよ」って約束していたので今回もすごく喜んでくれて、お菓子を受け取った子どもたちもすごい笑顔になって、すごく良かったです。ただ、まだトイレが流れないところも多いですし、道路の舗装工事が間に合っていないところもあって、実際に見てみて復興には時間がかかるんだと改めて感じました。

――実際に足を運んだからこそ、感じられたことですね。

鈴木:正直、寄付は誰でもできるんですけど、直接その現場に行って、現地の人と関わって、笑顔を届けられるのって一部の人しかできないと思うんで、やっぱりチャンピオンベルトがいい方向に生きてるなって。ベルドがあるからこそ子どもたちの記憶に残るんですよ。今はRIZINを分からなくても、10年後に写真を見て思い出すかもしれないし、検索したら自分の写真が出てくるかもしれない。ベルトがなかったら、ただの金髪が来ただけになっちゃう(笑)。キラキラのベルトがあると子どもたちの印象に残るんで、記憶の1ページになってくれればいいですよね。

――試合と練習で忙しい毎日ですが、また時間を作って能登に行きたい?

鈴木:もちろん定期的に行きます。能登に限らず、できることは全力でやるっていうのが自分のポリシーなんで。ただ、こういう活動をしているとSNSで「善人ぶるな」とか「偽善者」だとかって言われるんですよ。僕が能登に行ったって報告した投稿の一発目のコメントが「どうでもいいわ」で、そういうことを書くどうしようもない人も携帯電話の中にはあふれてる。だから、僕は自分のやりたいことを直接やればいいんだなって考えています。文句を言うならお前がやれよ、できないからって俺に連絡してくるなよ、俺は俺の人生を生きてるんだよって。

――そんな千裕選手の著書『夢を叶える稲妻メンタル』が発売されまして、すでに重版が決定するほど反響を呼んでいます。どんな本なのでしょうか?

鈴木:僕は現代の悩みのタネの多くを占めるのはメンタルの問題だと思っていて、パワハラとかモラハラとかもそうだし、「友だちと関わりたくない」とか「もう働きたくない」とか、いろいろあるじゃないですか。でも、悩みの突破法さえ知れば楽しい人生に変わっていくと思うし、この本は人生のいろんなシチュエーションの突破法を詰め込んだ本になります。

――あらゆる人にとってのヒントが書かれているんですね。

鈴木:そうです。僕はまだ24歳ですけど、子どもからお年寄りまでいろんな人たちから勉強をさせてもらって、すべての世代の発想を詰めています。読んでみて「面白いな、こういう発想があるなら自分もちょっとやってみようかな」と何かのヒントになってくれたらと思っています。

●『KNOCK OUT CARNIVAL 2024 SUPER BOUT “BLAZE”』
6月23日/国立代々木競技場第二体育館
チケット発売中・U-NEXTで見放題独占ライブ配信
【対戦カード】すべて3分3R・延長1R
・KNOCK OUT特別ルール (※パンチのみ)-73.0kg契約
鈴木千裕 vs. 五味隆典
・KNOCK OUT OFG-RED -58.5kg契約
小笠原瑛作 vs. デーングリアングライ・シンマーウィン
・KNOCK OUT-RED -61.0kg契約
重森陽太 vs. レンタ・ウォーワンチャイ
・KNOCK OUT-UNLIMITED -58.5kg契約
栗秋祥梧 vs. 中村優作
・KNOCK OUT-BLACK ウェルター級
渡部太基 vs. 小川悠太
・KNOCK OUT-BLACK女子 -53.0kg契約
ルシア・アプデルガリム vs. NA☆NA
※参戦予定選手:龍聖、ぱんちゃん璃奈、バズーカ巧樹

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