今ではブレイクへの王道に!?戦隊ヒーローの変遷を俳優からひも解いてみた!

タレメreport2015年3月16日5:59 PM

かつて戦隊ヒーロー出身俳優は「ジャリ番俳優」と呼ばれ、一般俳優とくらべて下に見られていました。子ども向けに少々オーバーな演技が求められたため、放送終了後は特撮に特化した俳優・声優・舞台俳優などに起用されることは多くても、身に付いた大きな演技が敬遠され、一般ドラマでブレイクすることは少なかったようです。

最初の戦隊ヒーロー『秘密戦隊ゴレンジャー』では、当時東映の刑事ドラマ・仁侠ドラマで活躍していた誠直也をレッドに迎え、すでにヒーロー俳優として名高かった宮内洋をブルーに、イエローは知人俳優・ピンクは新人タレントを起用しました。当時は制作的にも予算が少なく、知人に頼んで出演してもらう状態だったようです。また、内定していたグリーン役の新人歌手が出演できなくなり、急きょウルトラマンレオで活躍していた伊藤幸雄(ミドレンジャー・初代バトルコサック)を起用するなど、初期はかなり内輪感が強い作品であったのがわかります。スケジュールが取れない宮内は別撮り、他舞台のため畠山麦がイエローを降板するなど、製作費やギャラの関係もあり、ヒーロー役に重きをおけない状況でもありました。

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レッドは期待の俳優、脇は東映ドラマ出演者と新人が主流

続く『ジャッカー電撃隊』では、二世タレントの丹波義隆を、『バトルフィーバーJ』ですでに俳優として活躍していた東宝芸能アカデミー出身の谷岡弘規を、『電子戦隊デンジマン』ではモデルから結城真一、『大戦隊ゴーグルファイブ』は歌手の赤木良次をレッドに起用。東宝・東映系の刑事ドラマで活動中だった俳優や子役・劇団員で脇をかため、ピンクはモデルやスカウトで起用という流れが主流でした。

ちなみに、3人体制の『太陽戦隊サンバルカン』は少し例外で、初代レッドは新人川崎龍介、二代目は石原プロ所属の五代高之と力がはいっており、イエローは小林亜星ジュニアの小林朝夫、ブルーはJAC(ジャパンアクションクラブ)社長子息の杉欣也が担当しました。

養成所出身者の台頭

科学戦隊ダイナマン』からは、有名劇団の若手俳優をレッドに起用することが増えました。ダイナマンの沖田さとし、『超電子バイオマン』の坂元亮介、『超新星フラッシュマン』の垂水藤太(二世タレント)、『地球戦隊ファイブマン』の藤敏也は劇団円、『電撃戦隊チェンジマン』の浜田治希は文学座。どちらも有名俳優を選出する知名度のある劇団です。そして次第に、「劇団所属俳優・子役出身・養成所系」が三本柱になっていきます。

養成所出身者の先駆けと言えば、JAC(ジャパンアクションクラブ)スクール出身の大葉健二(バトルケニア・デンジブルー)でしょう。スーツアクターとしてだけではなく、戦士として大活躍しました。他にも春田純一(ゴーグルブラック・ダイナブラック)、卯木浩二(ダイナブルー)、大須賀昭人(ブルースリー)など数々排出しています。

東映演技研究所の石井茂樹(ゴーグルブルー)、片桐順一郎(イエローターボ)、唐沢寿明なども学んだ、東映アクションクラブの植村喜八郎(グリーンフラッシュ)など、90年代初頭までは養成所出身者が多く選出されていました。また『鳥人戦隊ジェットマン』ではレッドにJAC出身の田中弘太郎、ブラックに宝映テレビ研究生の若松俊秀、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』でもレッドにJACの望月祐多が選ばれました。

なお、女性が二人になった『超電子バイオマン』からは一人がアイドル、一人はアクション女優という体制が主流になり、矢島由紀(初代イエローフォー)、大石麻衣(チェンジフェニックス)、吉田真弓(ピンクフラッシュ)、成嶋涼(ファイブイエロー・倉田プロにも所属)など、JACの女性タレントが活躍しました。

■若手俳優の登竜門へ!

超獣戦隊ライブマン』は3人体制でキャスティングに力が入れられ、嶋大輔、森恵など、すでにアイドルとして第一線で活躍していたタレントに加え、『仮面ライダーブラック』などのオーディションに参加していた新人俳優、西村和彦などが起用されました。

そして、1993年『五星戦隊ダイレンジャー』の、大野剣友会やレッドアクションクラブなどでアクションを学んだ和田圭市以後は、アクション系の養成所出身者が極端に減り、富田翔(アバレブルー)、原田篤(ゴーグリーン)、古原靖久(ゴーオンレッド)のように、「デビュー2~3年、過去の出演作は学園ドラマの生徒役」といういわゆる普通の若手俳優が増えてきます。

子どものころから特撮に慣れ親しみ、違和感なく特撮番組に参加できることや、刑事ドラマブームも到来し、戦隊出演後に同局の刑事ドラマなどに起用される俳優も多く、未来へのルートが確立されてきたのも活性化の一つでしょう。このころ確立された「新人俳優3人+アイドル二人」の体制は現在も主流です。

■イケメンモデルの起用、そして勝ち組俳優への黄金ルートへ

『五星戦隊ダイレンジャー』で双子の兄がジュノンボーイ準優勝に輝いた土屋圭輔、『超力戦隊オーレンジャー』でメンズノンノモデルの合田雅史が起用されるなど、戦隊ヒーローに若いイケメンが増えてきます。『星獣戦隊ギンガマン』でモデル出身の照英が大人気となり、ヒーローショーのチケットが入手困難になるほどの社会現象になりました。「新人しか起用できない」経済事情だった戦隊物ですが、その新人が人気になってきたため、このころからは「新人でも起用してくれる」といい方へ転換していきました。

救急戦隊ゴーゴーファイブ』以降はほぼデビューから1~4年の若手か、子役からの役者で占められています。また、姜暢雄(クワガライジャー)、松本寛也(マジイエロー)、聡太朗(ゲキチョッパー)、鈴木勝大(レッドバスター)などのデビューのきっかけとなったJUNONボーイコンテストや、鈴木裕樹(ゲキレッド)、和田正人(アキバレッド)、碓井将大(ゴーオングリーン)が所属するD-BOYSコンテストのように、素人参加型のコンテストが活気づき、特撮にも多く起用されるようになったため、近年「コンテスト→テニスの王子様などアニメ作品のミュージカル→特撮作品→民放ドラマ」という黄金ルートが出来上がってきました。

それに倣うように、松坂桃李(シンケンレッド)や竜星涼(キョウリュウレッド)のように日本有数の大手事務所のイチオシ俳優までもがヒーロー物に出演するようになりました。仮面ライダーで大ブレイクした、佐藤健や水嶋ヒロが日本有数の人気俳優になったことなども、各事務所が力を入れるきっかけになったようです。

イケメン人気は当然うれしいのですが、ヒーローの醍醐味はアクションです。JUNONコンテスト出身の池田純矢や、倉田プロダクション出身でハリウッドにも進出した出合正幸(ボウケンシルバー・キョウリュウグレー)はアクションも一流で、今後もアクション俳優としての活躍が期待されています。

真田広之など、過去にも特撮出身で世界に羽ばたいた俳優はたくさんいます。むしろ、ハリウッドなどでは特撮の経験はかなり活かせるのではないでしょうか?ヒーロー俳優たちの明るい未来、これからがとっても楽しみですね。

文/藤原ゆうこ

 

 

 

 

 

 
 
 

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