アルビノの小学生 SNSで広がる理解
エンタメNEWS2025年8月18日8:20 AM
幼少期のりっくん(Instagram/@8._.brothersより)
生まれつき肌や目の色、毛髪の色素が薄い“アルビノ”という遺伝子疾患を持つ小学生の男の子・りっくん。SNSに投稿された日常が、「可愛い!」「白くて天使みたい」などと度々話題になる。生まれて間もない頃は、心ない言葉に悩んだ時期もあったが、最近では「アルビノってきれい」「初めて知ったけど素敵」「アルビノってかっこいいやん!」などと、肯定的なコメントが多いそうだ。「アルビノへの理解や優しさが広がった」と言うお母さんに、SNS発信への想いを聞いた。
【写真】天使降臨! 赤ちゃんから小学校入学…男前になったりっくんの成長記録
◆「この子はこのままでいいんだ」当事者との交流を通して得た気づき
――りっくんが誕生し、アルビノであると知った際には、「病気なのか?」「健康に問題があるのか?」と不安な日々を送っていたとのことですが、いまでは元気に小学校に通い、日々楽しそうな姿が、Instagramで投稿されています。アルビノの方との交流も積極的に行っていらっしゃいますが、交流によってりっくんにどのような変化がありましたか?
「同じアルビノの子どもや大人の方と会うことで、『自分だけじゃないんだ』という気持ちが芽生えるのだと思います。年齢の近い子と出会うととてもうれしそうで、『一緒だね!』と笑い合う姿を見ると、親として本当に安心します。同じような見た目の人と会うことが、彼にとっては特別な体験なのかもしれませんね」
――お母さん自身は?
「私自身も当事者の大人の方から『大丈夫ですよ』『きっとこの子も自分のペースで育ちますよ』と声をかけてもらえたことで、前向きな気持ちになることができました。そして、『この子はこのままでいいんだ』と思えるようになったのも、そうした出会いや繋がりがあったからです」
――交流を通して感じたことを教えてください。
「もし今、不安な気持ちを抱えている方がいたら、まず伝えたいのは『あなたはひとりじゃないよ』ということです。私も最初は、目が見えないかもしれない、歩けないかもしれない…と、たくさん悩みました。けれど、今こうしてりっくんと笑って過ごせているのは、情報や人との繋がりのおかげです。
同じような子を持ち、同じように悩んでいるママがいると知るだけで、心がふっと軽くなる瞬間がきっとあると思います。どうか自分を責めたり閉じこもったりしないでほしい。私も試行錯誤の毎日ですが、『このままで大丈夫』と感じられるようになったいま、一緒に前を向いて進んでいけたらうれしいです」
◆外出を恐れ家に引きこもったことも…「違っていていい」と思えたのも息子のおかげ
――「生まれて間もない頃は、心ない言葉を投げかけられたこともたくさんあった」とのことですが、当時の状況について教えてください。
「まだ情報が少なく、外に出るのも怖かった時期に、知らない方から『この子、病気なの?』『髪、染めているの?』と聞かれたり、『かわいそうね』と言われたりすることもありました。とても悲しくて、何も言い返せず家にこもってしまったこともありました。でも、今思えば、それもアルビノを知らなかっただけなのだと気づきました。だからこそ、「見せていこう」「発信しよう」と思うようになりました」
――今、振り返って思うことは?
「「違っていていい」「これがこの子の普通なんだ」と思えるようになったのは、りっくんのおかげ。いまでは「違うからこそ素敵」と思えるようになり、SNSでの発信を通して、私自身もたくさん励まされています。「こんな子もいるんだよ」と知ってもらいたい。知ることからやさしさや理解が生まれると、私は信じています」
――2021年にSNS活動をスタート。アルビノについて知る人が増えたことで、「アルビノってかっこいいやん!って思ってくれる人が増えた」とのことですが、どのような変化がありましたか?
「最初は『知ってほしい』という気持ちだけで始めましたが、投稿を重ねるうちに、たくさんの共感や応援の声をいただけるようになりました。SNSを始めた当初は、『子どもを見世物にしていてかわいそう』『アルビノは釣りなのでは?』といった心ない言葉が届くこともありました。
また、『失礼かもしれませんが』『こんなこと言っていいのかわかりませんが』といった前置きをされることも多く、アルビノである息子の見た目を素直に褒めることすら、ためらわせてしまうような空気を感じることもありました」
――そういった空気感も変わりつつある?
「当時は「なんで白いの?」といった素朴な疑問に、1つひとつ丁寧に答えながら、少しずつ理解を広げていくしかありませんでした。でも最近では、『アルビノってきれい』『かっこいい』『初めて知ったけど素敵』という前向きな声も増えてきて、少しずつ社会の空気が変わってきているのを感じています」
◆「なんで白いの?」の疑問に返答も…「初めて知ったけど素敵」SNSで広がる“理解”と“やさしさ”
――それはうれしい流れですね。
「私にとって、息子はアルビノである前に、ただただ大切でかわいい存在です。だからこそ、彼の姿や笑顔に『素敵だね』『かわいいね』と言ってもらえることは、親として本当にうれしく励みにもなります。私たちの発信が誰かの安心に繋がったり、こんな子もいるんだと知ってもらえたりするきっかけになっているのなら、これからも続けていきたい。そんな風に思っています」
――SNSを通して実感したことについて教えてください。
「SNSではうれしいこともあれば、誤解や偏見に晒されることもある。『見世物みたい』『こんな子かわいそう』などのコメントに胸が痛むことも正直ありました。もちろん注目されるのは、りっくんがアルビノだから、という部分が大きいと思います。それでも、私にとってはただただ可愛い自分の息子で、その存在を見て『癒された』『元気が出た』と言ってもらえることは素直にうれしい。
『あなたの投稿で前を向けるようになった』と言っていただいたときは、発信していてよかったと心から思いました。これからも日常のひとコマをそのまま届けることで、『違っても大丈夫』と感じてもらえたらうれしいです」
ORICON NEWS(提供:オリコン)
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