在胎25週4日661gで誕生の赤ちゃん

エンタメNEWS2025年12月17日7:50 AM

在胎25週4日661gで生まれてきた音ちゃん、815gでママに初めて抱っこされた様子

 妊婦健診で突然気になりだした“頭の小ささ”からまさかの緊急帝王切開で出産へ。【在胎25週4日】という早い出産で生まれてきた661gという小さな赤ちゃんが無事に1歳を迎えられたとInstagramで反響を集めた。あまりの小ささに「本当に生きられるのか」という不安や、NICU(新生児集中治療管理室)での入院、生後に明らかになったダウン症など、次々と現れる困難。しかし、小さな体で懸命に生きる姿や成長の軌跡にSNSでは「命の尊さを学ばされる」「生命力に感動」と改めて”生”について考えさせられるコメントが相次いだ。投稿者・音ちゃんママさん(@oto_m0925)に、激動の1年を聞いた。

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■頭が小さいという一言からまさかの25週で緊急帝王切開「何が起こっているのかわからなかった」

――7ヵ月/661gでのご出産についてのご投稿へ多くの反響が寄せられていますが、反応を受けて、どのようなお気持ちですか?

「こんなに多くの人に見てもらえると思ってなかったので驚きました。赤ちゃんが小さく生まれたり、NICUに入院したり、当事者にならないと知らない世界があることを少しでも広められたと思うと嬉しいです。また、コメント欄もあたたかい言葉で溢れてるのも嬉しかったです」

――妊婦健診で「頭が小さいのが気になる」「今日明日で出すことになるかもしれない」と救急車で運ばれたそうですが、当時、急きょ出産に至った経緯を教えて下さい。

「23週の妊婦健診で、それまで大きめと言われていた子の頭が小さいと言われ、念のため来週も診てもらうことになりました。翌週も頭が小さかったため、周産期母子医療センターのある病院で詳しい検査を勧められ、予約を取りました。その日までの健診で、頭が小さいだけでなく赤ちゃんへの血流が悪く栄養がうまく届いていないことがわかり、胎児発育不全の疑いで今すぐ専門病院へ行くよう言われ、救急車で搬送されました。

 そこでのエコーで胎児発育不全と羊水量の減少が確認され、非常に危険な状態のため緊急帝王切開が最適という判断になりました。お昼過ぎに搬送され、9/25 15:23に在胎25週4日・661gで娘が誕生しました。予定日は1/4でした」

――そのときのご自身の心境は、どのようなものだったのでしょうか。

「何が起こってるのかわかりませんでした。これからお腹の子はもちろんですが、自分もどうなってしまうんだろうと不安に思い、涙がとまりませんでした。生まれてからの手術室でも先生や看護師さんなどの「おめでとうございます!」で溢れましたが、それが合っているのかわからなくて複雑な気持ちでいました」

――「小さく早く産まれただけでなく、染色体異常も持って産まれた」と掲載されていましたが、赤ちゃんの状況を知った際、どのようなお気持ちを抱かれましたか?

「染色体検査で「21トリソミーです」と告げられた瞬間は衝撃だったものの、「やっぱり何かあったんだ」と重さを感じつつも意外とすんっと受け入れられ、その時点では泣きませんでした。けれど、その後には「21トリソミーによって生存率が下がる?」、「同じように大丈夫って言ってよ」「なんで?早く産まれたから?大きくなれないの?」と不安が一気に押し寄せ、音ちゃんを失うかもしれない恐怖で涙が止まらなくなりました」

■「本当にこのまま生きていけるのか?」と不安と心配がまとわりつく日々

――600gでのご誕生後、赤ちゃんはNICUで過ごされていたとのことですが、実際に赤ちゃんの表情や仕草、懸命に生きる姿などを見て、どんなお気持ちがありましたか?

「最初はあまりに小さく、本当にこのまま生きていけるのか心配ばかりでしたが、目を開けたり手を動かしたりあくびをしたりと人間らしい姿が増えるにつれ、この子はちゃんと生きようとしているんだと感じ、心配だけでなく可愛いと思えるようになりました。体重やミルクの量が少しずつ増え、抱っこできるようになるなど、普通なら当たり前とされる“小さな成長”が何倍にも嬉しく感じられたのは音ちゃんと出会えたからこそで、面会すると不安が消えていつも元気をもらっていました」

――音ちゃんの治療方針を決めるために染色体検査が行われたとのことですが、検査を受けると決まってから結果を待つあいだは、どのようなお気持ちで過ごされていましたか?

「生後1週間で私だけ先に退院する時に初めてのICがあり、音ちゃんに気になる点がいくつかあるため、治療方針を決める上でも染色体検査をしたいと言われました。でも、私たち夫婦はダウン症などの知識がなく、超早産でとにかく無事に生きてほしいという思いが強かったので、検査結果を待つ間も「ダウン症かもしれない」と考えたことはありませんでした」

――その後、21トリソミーという診断結果を聞かれた際、どのようなお気持ちの変化がありましたか?

「21トリソミーと診断されたのは生後約1ヵ月後でしたが、その事実自体はその時点では問題ではなく、小さく産まれてからの1ヵ月で頑張って生きる姿や可愛い姿を見てきたので、愛情が変わることもありませんでした。結果を知らされた日はちょうど音ちゃんがいつもより元気に動いていた日でもあり、順調だと思っていた分、「居なくなるかもしれない」という現実を突きつけられて涙が止まりませんでした」

――25週・600gで生まれた21トリソミーのお子さんは非常に稀なケースという中で、ご夫婦ともに不安が大きかったと思います。不安の大きい中、ご家族からどのような支えを受けられましたか?

「結果が出た日に私が母へLINEすると、母は「もしダウン症でも受け入れられると思ってたよ」と言い、医学の進歩を信じようと励ましてくれました。呼吸や心臓など合併症がある中で「すごい生命力じゃない?可愛いね~」と明るく返してくれたことで、泣いてばかりだった私も落ち着き、音ちゃんを信じて頑張ろうと思えるようになりました」

■染色体異常の多くが流産に繋がる中…小さくてもこうして成長している“奇跡”

――同じ境遇の方々の存在は、どのように心の支えになりましたか?

「結果が出た日の夜からインスタで同じダウン症の子を育てるママたちを見始め、調べる中で染色体異常の多くが流産につながると知りました。妊娠中の出血や早産だったことが繋がり、「もしかしたらお腹の中で亡くなっていたかもしれない。でも今こうして成長している。奇跡じゃん」と誇らしく感じました。表情豊かで可愛い子たちを見て、音ちゃんはどんな子になるんだろうとわくわくし、同じように突然障がい児の親になった方の経験談を読むことで、ひとりじゃないと感じられるようになりました。同じ“超低出生体重児 × ダウン症”の子も見つけ、希望を持てました」

――NICU・GCU(回復治療室)で過ごす中で、医療スタッフのどんな言葉や存在が支えになりましたか?

「NICU・GCUでの期間は先生や看護師さんに本当に支えられました。先生は厳しい説明をしなければならない場面も多い中、ICの最後には「栄養状態が良いのは、あなたが毎日搾乳を頑張ってくれているから」と褒めてくれました。毎日の面会と搾乳しかまだ母親としてできない私にとって、その言葉は涙が出るほど嬉しく、頑張る力になっていました」

――現在は1歳を迎え、お家では在宅酸素療法やお薬を使いながら過ごされていると伺いました。現在の音ちゃんのご様子を見て、お母さまはどのようなお気持ちでしょうか。

「今はサチュレーションも安定して酸素量も減らしながら家で落ち着いて過ごせていて、家では元気いっぱいコロコロ転がったり笑ったり大きな声も出せるようになり、毎日「ほんとに大きくなったなぁ」と嬉しく感じています。もうすぐ生まれた時の体重の10倍になるなんて信じられない気持ちです。体調の変化に気を張ることは続いているけれど、最近は入院もなく近所を散歩したり家でゆっくり過ごせている日々がとても幸せだと感じています」

――最後に、今後音ちゃんにどのように育ってほしいと願っていますか?

「身体面ではまず健康に、いずれ酸素が外れてもっと強くなってくれたら嬉しいし、人としては優しく思いやりがあって周りに愛される子に育ってほしいと思っています。音ちゃんには音ちゃんのペースがあるので、愛情をたっぷり注ぎながら焦らずゆっくり見守っていきたいです」

――同じような状況の中で頑張っている親御さんに伝えたいことがあればお願いします。

「NICUにいる親御さんや診断で不安な親御さんは多いと思います。私も最初は知らない世界でひとりぼっちで、前を向きたくても泣いてしまう日が続きました。心が追いつかない日があって当然で、面会や搾乳などさまざまな緊張感の中でママパパは十分頑張っています。そして赤ちゃんはほんとうに強い力を持っていて、小さな身体で頑張る姿は毎日の希望になりました。想像していた未来とは違っても、家で元気に笑う姿に幸せを感じます。支えが必要な時は頼っていいし、私も家族や医療者、SNSで助けられました。ひとりじゃないと伝えたいです。私もまだ未熟ですが、一緒に成長していきたいです」

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