映画『ブルーロック』で雷市陣吾を演じる石川雷蔵へインタビュー。オーディションや撮影現場、実写化についての想いを語る。

#高橋文哉#綱啓永#富本惣昭#甲本雅裕#石川雷蔵

タレメREPORT- インタビュー2026年8月22日5:00 PM

大人気サッカーマンガの実写化された映画『ブルーロック』。若手俳優たちが世界一のストライカーを目指すキャラクターを見事に演じ話題を呼んでいる。真のエゴイストへと成長していく高校生の中でも、石川雷蔵が演じた“金髪の闘犬”・雷市はそっくりと好評だ。オーディションで勝ち取った役柄や同世代の俳優たちからの学びも多かったという撮影現場についていろいろと語ってくれた。

© 金城宗幸・ノ村優介/講談社

© CK WORKS

――雷市陣吾役はオーディションで決まったのでしょうか?

「オーディションです。最初はどの役か決まってなくて、2回目で雷市寄りの台本だったかなと。でも明確にどの役と決まっていたわけじゃなくて、自分が何の役で呼ばれているのかわからない状態で受けていました。」

――雷市役で受かったときの心境はいかがでした?

「すごく驚きました。もともと原作を読んでいたので、その作品の実写化に携われることが嬉しかったです。それと同時に、サッカーのように流動的に動き続けるスポーツをどう撮っていくんだろうという気持ちと、人気原作の大きなタイトルの作品に出ることも初めてだったので、僕がその中のキャラになれるのかという不安も感じました。」

――雷市役と知ったときはどうでした?

「僕は雷市が好きだったので嬉しかったのですが、考え方などは僕と似ているところは少なくて……。今までそこまでエゴむき出しで生きてこなかったので大丈夫かなとは思いました。」

――雷市のキャラやお芝居については、瀧悠輔監督と話し合いながら作っていったのでしょうか?

「そうですね。僕はマンガも読んでアニメも観ていたので、多分原作を知りすぎていたんでしょうね。だから最初の脚本読みのときに、原作の雷市に寄せすぎていたんです。」

© 金城宗幸・ノ村優介/講談社

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――それは無意識に?

「無意識にですね。脚本読みが終わった後で、監督が「石川雷蔵という人間が演じるからこその雷市にしていいんだよ」とおっしゃってくださって、それでマンガには絵があって、アニメはそこに声優さんの声とアニメーションで動きが追加されるけれども、どちらも一つの正解であって、だったら実写化する意味をどう持たせるかということについてすごく考えました。クランクインしてからもすごく悩みながら演じていて、監督や共演者の皆さんに逐一聞いて、『どういう雷市がいいんだろう』って探りながら演じていくという感じでした。」

――アニメ化されていると声優さんの声に寄せたくなってしまいそうです。

「そうなんです。でもそのまま真似してしまったらただのモノマネになってしまって、僕が演じる意味がないし、人間で実写化する意味もなくなってしまう。ただ原作やアニメに寄せることもすごく大事だと思っていたので、自分の芝居との良いあんばいを見つけることがすごく難しかったです」

――雷市をどんなキャラクターだと思って演じましたか?

「僕はとてもかわいいキャラだと思っています。エゴむきだしで、言葉が悪くてオラついている部分もありますが、全くそんなプレイスタイルではないのに、座右の銘が‘’セクシーフットボール‘’で(笑)。敵にも味方にも強い言葉を使うけど、自分が納得したら素直に従うんですよね。最初は潔に「こうしてくれ」と指示を出されても、めちゃくちゃ下に見ていたけど、チームが勝つためには後がない状況になると、ブツブツ言いながらも合理的に考えて、ちゃんと実行する。そこは雷市の良いところで、すごくかわいいところだと思いました。」

© 金城宗幸・ノ村優介/講談社

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――サッカーのシーンはすごく迫力がありました。どんな風に撮っていたんですか?

「雷市はひたすら走って、ひたすらボールを蹴ってという作業が多かったです。ボールを持ち続けるドリブラーという感じでもなく、劇中でゴールを決めるわけでもないので。チームVの玲王との1対1だったり、凪を追いかけたり、ひたすら走ってフィジカルを使うシーンが多かったです。」

――ひたすら走っているのは映画からも伝わりました。そもそも走りながらセリフを言うのって難しそうな。

「難しくはありますが、サッカーの試合中はアドレナリンも出て、ボルテージも上がっているので、雷市というキャラも相まって、走って身体がしっかり動くあったかい状態になると、セリフが出やすい状況になっていました。」

――撮影が始まる前に体力作りはしました?

「しましたね。もともと身体を鍛えていて筋トレが趣味なんです。でもそれは見せる筋肉を作るためのものだったので、YouTubeで検索すると出てくる長友(佑都)さんなどサッカー選手の方々がしている体幹メニューとかも、普段のメニューに追加してやるようにしました。有酸素運動も今までは傾斜を付けて歩くだけだったところを、ランニングに切り換えてたり、しっかり体力を付けていくためにしていたことが、役作りの一環にもなりました。」

――しっかり体力作りしたことは、撮影にも活かせましたか?

「はい。基本的に走りながら喋るので。そうやって体力をつけたおかげで、サッカープレーがよりカッコよくなったり、走ってもなるべく声がブレないようにできたんじゃないかって思います。」

――ブルーロックはチームメイトでありつつ、ストライカーとして全員がライバルという状況じゃないですか。現場の雰囲気はどんな感じでした?

「その状況とは裏腹にチームZはとんでもなく仲が良かったです。もちろん過酷な撮影ではありました、朝早くから起きて運動して、同時にしっかりセリフのシーンもあって。そんな毎日が続いていましたがギスギスすることはなく、カメラが回っていないところでもみんな仲良く何でも相談し合える環境でした。そうじゃないと、「ブルーロック」の撮影は乗り切れなかったんじゃないかと思います。」

――撮影が終わってからも作品やお芝居について話したりしました?

「しましたね。撮影が終わってから入るお風呂や、示し合わせなくてもどこかで顔を合わせるから、会ったときにちょっと話をしたり。「相談があるのでお部屋に行ってもいいですか?」って聞いたり、撮影後にチームZの11人でご飯を食べに行ったりもしました。皆さん僕が作品を観てきた俳優さんたちだったので、もう何から何まで聞いていました。わからないことや、雷市のセリフは普段僕が使わないような言葉が多かったので、この気持ちに持っていくには僕はどうしたらいいんですかね、とか。あとは先程も話しましたが、キャラクターを人間にする作業……僕はそこに一番引っかかっていたので、それは全員に相談して、皆さんからいろんな意見をいただいていました。

――人間にする作業が、実写化して人間が演じる意味ということだと思いますが、いろんな意見を聞いてこういうことかと感じたことはありました?

「これと明確な答は出ませんでしたが、でも自分の色を出しながらキャラとしてそこに立つというか……言語化するのがすごく難しいけど、撮影を通して“雷市になっていった”という感覚が強いんです。これも監督がおっしゃっていたんですが、『最初はすごく考えてきた雷市ではあるけど、雷蔵の要素がちょっと少なかったよね、そこからだんだん良いあんばいになっているよ』ってほめていただきました。最初の頃は、監督に『もっとこうして』ってご指導いただきながら演じていましたが、中盤からは監督から任せていただいている感じがあったので、周りの反応を見て、僕は今、雷市になれているんだろうなって感じることが多かったです」

――ここまでお話を聞いていても、穏やかそうで確かに雷市とは違うなって感じました。逆に雷市との共通点はありますか?

「僕も小学校から中学1、2年までサッカーをやっていて、ポジションはディフェンスでした。サッカーの試合になると、僕もちょっと口が悪くなるというか、丁寧に喋っても伝わるのが遅いと思うんですよね(笑)。暴言というほどではないけど、強めの言葉で指示を出したり、スライディングしたりフィジカル的な戦い方をしていたので、サッカーの面では似ていると思います」

――もともと「ブルーロック」の読者だったとおっしゃっていましたが、雷市以外で好きなキャラは誰ですか?

「野村康太くんが演じていた國神練介が好きです。サッカーをしていた頃、僕はあまりシュートを決めるのが得意ではなくて。ディフェンスは得意だったし、好きだったから満足はしていたけど、サッカーは点を決めなきゃ勝てないスポーツだから、自分がストライカーとしてサッカーをしていたら、どういうタイプがいいかなって考えたことがあって。だから國神みたいなフィジカルを活かして、遠くからミドルシュートを決められるような選手にすごく憧れるんです。実際にできるなら國神みたいなプレイスタイルがしたいって、マンガを読んでいるときからずっと國神いいなって思っていました」

――しかも國神良いヤツですし。では野村さんが演じたことで、どんな魅力が加わったと思いますか?

「マンガではすごくカッコ良くて、気さくで良いヤツなんです。でも試合になるとガッツが入って熱くなる。でも康太くんは素がかわいいので、そこが追加されて原作より親しみやすいキャラになっているんじゃないかと思います。それこそ感情移入もしやすいし、応援したくなる気持ちも出てくる。それは原作ではパッと出てくる感情ではなかったので、それが康太くんが演じる意味になっているんじゃないかと。すごく魅力的な國神になっていると、僕は一緒に演じていて思いました」

――今作で同世代だけど見てきた俳優さんたちとの共演して、どんな経験になりました?

「同世代で、もしかしたら役どころが被る人たちがいっぱいいる中で周りを見ていて、目線やセリフの喋り方など、すぐにでも取り入れられることや、真似できる要素がたくさんありました。現場には今どんなことを考えてここにいるのか、どういう意味でそっちを見たんだろうって感じることが転がりまくっていたので、そういうことはいろいろ聞いたりしていました。「ブルーロック」の撮影期間中はもちろん、今後の僕に活かせるものがいっぱいあったので、すごく刺激的な日々でした」

――間もなくライフセーバーを目指す若者たちを描いた映画「ウォーター・ガーディアンズ」も公開になります。こちらの撮影も大変だったのでは?

「大変でした。海だし(笑)。スイミングスクールにも通っていたので、水泳も大丈夫ではあるんです。でも海で泳ぐことはあまりなかったので」

――しかもライフセーバーはただ泳ぐんじゃないから。

「そうなんです。波はしんどいし、人を救助して戻ってこなきゃいけないとなると、もう一人分の体重が掛かりますからね。浮力で軽くはなっていますが、人間ひとりを抱えて泳ぐのってこんなに辛いんだと思いました」

――体を動かす作品が続きましたが、やってみていかがでした?

「体を動かすことは、どちらかというと得意な方ではあります。僕が今までやってきたことや、ガタイや運度運動神経を活かせて、今の仕事に繋がっているのはすごく光栄なことだと、やってきて良かったなって思います。これからも活かし続けられるようにしていきたいですね」

――タレント名鑑の「タレント」には才能という意味もあります。石川さんの得意だと思っていることは何ですか?

「上には上がいることは承知していますが筋トレですかね。デッドリフトという引いて重いものを持ちあげるトレーニングなんですが、それはそうそう負けないのかなって思います。最近185kgぐらい上がるようになったので、185kg上げられる人はなかなかいないんじゃないかって思います(笑)」

――筋トレにはいつからハマっているんですか?

「中学2年ぐらいのときに、『高津川』という映画に出演したんです。長期間の地方での撮影だったのですが、甲本雅裕さんなど出演者の皆さんにすごく可愛がっていただいて、休みの日もご飯を食べに行こうって連れ出してくださったんです。そうなると食べ物も美味しいからいっぱい食べちゃって、家に帰って来たときには、親が「お前は誰だ?」というぐらい太っていたらしいんです(笑)。徐々に太っていたから自分では気づいていなくて。それは俳優としてどうなんだと思って、まずはダイエットをしようと考えたんですけど、せっかく太ってから痩せるなら、筋トレしながら痩せたら前より良い体になるでしょうと思って、筋トレをするようになりました。気づいたら、それ以来ずっと続けています」

 

映画『ブルーロック』

2026 年 8 月 7 日(金)全国公開 大ヒット上映中

【出演】高橋文哉、櫻井海音、高橋恭平、綱啓永、野村康太、K(&TEAM)、青木柚、西垣匠、富本惣昭、倉悠貴、東啓介、畑芽育、窪田正孝
【原作】金城宗幸・ノ村優介『ブルーロック』(講談社「週刊少年マガジン」連載)
【監督】瀧悠輔
【脚本】鎌田哲生
【制作】CREDEUS
【製作】CK WORKS
【配給】東宝

© 金城宗幸・ノ村優介/講談社

© CK WORKS

<プロフィール>
石川雷蔵(イシカワライゾウ)


2003年9月10日 埼玉県出身

<衣裳クレジット>
・シャツcussil 税込¥5,500
・パンツRUUBON税込¥5,940

取材・文/佐久間裕子
撮影/日本タレント名鑑編集部

 

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