真夏の運動不足どう解消する?
エンタメNEWS2025年8月13日9:10 AM
真夏の運動不足は解消どうする?
7月の平均気温が日本の統計史上最高値になり、基準値と比較してプラス2.89度。記録的な猛暑となり、一部地域では40度に迫る暑さが続いている。一方の夏バテ予防には、食事と睡眠に加え、有酸素運動が効果的と言われている。かつて流行った「皇居ラン」もそうだが、真夏の屋外運動には危険が伴い、危機管理能力が問われる時代になっている。夏バテ予防や熱中症対策をはじめ、真夏の運動対策について、「chocoZAPメディカル」提携医療機関である新宿三丁目メディカルクリニック院長の木村祐子医師に聞いた。
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◆涼しい時間帯であっても、屋外運動には注意が必要 日中のランニングはやめた方が良い
――暑い日が続くと、倦怠感や食欲不振、寝不足によって疲れが取れないなどの要因から夏バテの症状に陥ることがあります。日頃の生活の中で気をつけることはありますか?
【木村祐子さん】 まず水分補給が大切ですが、冷たいものばかりを摂りすぎると、お腹の調子を崩すこともあるので注意が必要です。また、クーラーが効いた室内で過ごす時間が長くなりますが、温度が低すぎる場所に長時間いることで、体が冷えてしまって体調を崩す人も増えます。
体の冷え方は筋肉量と比例します。特に女性に多くみられますが、体の熱を作る筋肉が少ない人は体が冷えやすい。暑い場所からクーラーの効いた室内に入ると涼しく気持ちが良いのですが、そこで一定時間過ごし、冷たい飲料を多量に摂取すると、体調を崩しやすくなります。
――夏の健康維持には、栄養バランスの採れた食事や快眠だけでなく、運動が有効と言われます。どのような運動が最適なのでしょうか?
【木村祐子さん】 気をつけた方が良いのは、炎天下のランニングです。スポーツ選手であれば、トレーニングとして良いかもしれませんが、一般の人が昼間にランニングをしていると心配になります。この時期は朝5時でもかなり気温が上がります。健康のために屋内のスポーツジムを利用することをおすすめします。
――屋外での運動は、夜など涼しい時間帯に限った方がいいわけですね。
【木村祐子さん】 屋外で行うレーニングは基本的に有酸素運動になると思いますが、涼しい時間帯であっても汗をかくので、水分やミネラルを失います。毎日ランニングしている人でも、日によって体調は違うので、スマートウォッチなどで日々の健康管理をしながら、無理のない運動を心がけましょう。毎日のルーティンでやっていたとしても、例えば血圧が高い日に走って、倒れる人もいます。特に屋外で運動をする場合は、決して無理をしない、適量適正な運動が大事です。
◆食事や睡眠だけではない、有酸素運動は夏バテに良い?
――屋内の運動で気をつけることはありますか?
【木村祐子さん】 スポーツジムなどでしたら、適切な室温に管理されているから問題ありません。27~28度が適温と言われていますが、自宅などでクーラーが効きすぎていると筋肉が縮まってしまうので、急に大きな負荷がかかるトレーニングをすると、筋断裂や肉離れが起きやすくなるので注意してください。十分にストレッチをするなど体を温めてからトレーニングする方が筋肉に効果があり、ケガの予防にもなります。
――ウォーキングやランニングといった有酸素運動は、夏バテに良いと聞きます。
【木村祐子さん】 汗をかくと心拍数が上がります。普段から有酸素運動で心臓を強化していると血液を押し出すポンプが強いので、しっかりと血流がまわせて、むくみや冷えの防止になります。
――夏バテ対策になる食事を教えてください。
【木村祐子さん】 まず冷たいものばかり食べすぎない。少し温かいものを取り入れつつ、不足しがちなミネラル、塩分をしっかり摂ることが大事です。ほかにも、しょうがやニンニク、ニラ、ネギなど体を温める要素のひとつであるアリシン、日焼け対策にもなるビタミンC、疲労回復に効果があるビタミンEが含まれる食事を、日々の生活の中で意識すると良いでしょう。夏場は食欲が減退しがちですが、食事をしっかり摂ることを心がけてください。
――日常生活で取り入れやすい食事はありますか?
【木村祐子さん】 個人的には、インドやタイといった熱帯地域の食事は、スパイスによる発汗作用があるなど理にかなっていると感じます。例えば沖縄料理のゴーヤーチャンプルーには、アリシン、ビタミンC、タンパク質がたくさん含まれています。夏バテ対策に有効な要素をしっかり摂取できます。
◆真夏の屋外運動は危険との隣り合わせ 熱中症はその場で症状がでるわけではない
――睡眠も重要と言われていますが、快眠のためにすべきことはありますか?
【木村祐子さん】 就寝の少し前から部屋を冷やしておくことがひとつ。ただ、冷やしすぎないようにエアコンは27~28度に設定しておくと良いでしょう。最近は、快適に過ごすための寝具も充実しています。素材や構造で就寝中の疲労回復をサポートするリカバリーウエアを着たらよく眠れたという声を実際に聞きます。プラセボ効果もあるかもしれませんが、環境として物理的に気温を下げたり、風通しをよくすることに加えて、疲労回復や汗を吸い取ってくれるパジャマの着用も効果的ではないでしょうか。
――ひと昔前には「皇居ラン」といったワードも流行りましたが、いまや真夏に外で運動することは危機管理能力を問われる時代となりました。
【木村祐子さん】 屋外のトレーニングは、外の空気を吸って、鳥のさえずりを聞いたりすることでリフレッシュできる人もいます。ただ、夏場は危険なので、帽子を被って、水分をこまめに摂るなど、とにかく無理をしないことが大事です。かつては1日1万歩のウォーキングが推奨されていましたが、7000歩でも健康に役立つという研究結果も出ています。思い込みを捨てて、その人なりの無理のないトレーニングを心がけてください。また、気温36度といってもアスファルトの照り返しがあり、体感温度はもっと高くなります。そこで運動をすることは、体に大きな負荷がかかります。夏場はスポーツジムなど屋内の運動の方が、圧倒的に健康のためになります。
――屋内でも熱中症にかかる人がいます。室内スポーツジムでのトレーニングで注意することはありますか?
【木村祐子さん】 熱中症は病名ではなく症状です。その場ですぐに症状がでないケースも多く、体調が優れないと来院し、血液検査をしたら脱水症状だったということがあります。例えば、金曜日にお酒を飲みすぎて、二日酔いで土日過ごし、その辺りから脱水は始まっているケースがあります。本人は疲労が溜まっているだけと感じていても、実際には熱中症になっている場合もあるので、少しでも体調が悪ければ、トレーニングをせずに体のメンテナンスをしてください。
◆水を飲む行動すらできないことも…脱水症状は自分ではコントロールできない
――具体的には、どのような症状を感じたら休んだ方が良いのでしょうか。
【木村祐子さん】 意識がもうろうとしたり、心臓が痛いというのは救急車を呼ぶレベルです。自分でわかることとしては、汗が異常なくらい大量に出る、逆に汗がまったく出ない、といった症状は危険信号。すぐに助けを呼んだ方が良いでしょう。脱水症状が出ると、急激に体調が悪くなるので、すぐに倒れ込んでしまう場合が多いです。
――近年は、24時間営業の無人ジムも増えています。無理をしないことに加えて、ジムの緊急対応を確認しておいた方が良いかもしれませんね。
【木村祐子さん】 例えば「chocoZAP」では、AIカメラによる遠隔監視センターの24時間365日モニタリングの自動検知と通知システムで管理されているので、万が一の場合に備えられています。それでも、もしトレーニング中に体調の異変を感じたら、すぐに休んで水分を補給してください。スポーツドリンクよりも、脱水症で不足した水と電解質を補給できる経口補水液などを携帯しておくと安心です。繰り返しになりますが、とにかく無理をしないことを頭に入れておいてください。
――脱水症状が出ると体にどのような変化があるのでしょうか。
【木村祐子さん】 脱水症状が始まっていれば、自分でコントロールできない場合が多い。手が震えて、ペットボトルを口に持っていく動作ができなくなることもあります。そういう状況になれば、点滴による対応が必要になります。例えば、3日前から普段より体調がよくない、お腹を壊している、この1週間仕事が立て込んで睡眠不足が続いている、という時は、無理せずに運動を控えてください。
――先生おすすめの夏場の運動について教えてください。
【木村祐子さん】 運動自体は大切なことです。ただ、炎天下の屋外での運動にはリスクが伴います。屋内で満足いく運動をする方が効果的です。汗の量とカロリー消費は関係がありません。最近は日焼け対策グッズが多数ありますが、日焼けを気にしてアームカバーやフェイスカバーなどを着用し、汗だくになってランニングしている人も見かけます。熱がこもりやすいので危険も伴い、心配になります。空調が管理された環境での運動をおすすめします。
――「chocoZAP」ような24時間システム管理された自動コントロールの空調設備があれば、常に一定の室温に保たれているから快適ですし、安心ですね。
【木村祐子さん】 汗の量とカロリー消費には、それほど大きな関係はありません。涼しい室内でも、筋肉をしっかり使えば運動効果は十分に得られます。健康に配慮しながら、快適な空間で無理なく運動を継続することが理想的です。
(文/武井保之)
ORICON NEWS(提供:オリコン)
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