自暴自棄だった少年がモデルに
エンタメNEWS2025年10月28日8:30 AM
岡本舵楽さんのビフォーアフター(@nemu.itteより)
女性モデルとしても、男性モデルとしても起用できる「ノンバイナリーモデル」として活動している岡本舵楽さん。もともと性同一性障害だったという舵楽さんは、小中学校9年間、同級生に容姿を否定され続け、高校生ではプロのドラマーになるも、コロナで仕事は激減。就職後は適応障害により引きこもりになってしまったという過去を持つ。そんな彼が投稿した引きこもり時代と現在とのビフォーアフター動画は1012万回再生され、「どうなったらそうなるの!?」「人生どうなるかわからないものですね」などと多くのコメントが寄せられた。ノンバイナリーモデルになった経緯や自身の性に悩む方への思いについて、投稿者・岡本舵楽さんに話を聞いた。
【別カット】性別の垣根なく、女性モデルとしても美しさを発揮…ノンバイナリーモデルとして活躍する岡本舵楽さん
■引きこもりになり自暴自棄になったことも…「モデルやれば?」リスナーの一言で決意
――投稿には、「好きなことして、良い服着れば人は誰だって変われますよ。」とコメントされていましたが、改めてこちらの投稿をされた理由について教えてください。
「僕は小中学校9年間、同級生に容姿を否定され続け、それが原因でいじめに遭っていたんです。そこから、身だしなみを整えたとしても、それもいじめるための理由にされてしまうのだろうなと思い、ファッションに興味を持たないよう意識して生きてきました。ですが、モデルとして活動を始めるとおしゃれな服を着る機会が増え、仕事の関係者やフォロワーさんから『かっこいい』『かわいい』『オーラがある』など、モデルデビューする前にはほとんど言われたことがなかったようなお褒めの言葉をいただくようになりました。そんな経験から『モデルという好きな仕事をして、仕事関係で良い服を着るようになってから急に垢抜けたな』と感じたので、そのままその感想を動画のタイトルにしました」
――以前は引きこもりだったとのことですが、現在の姿になる前のご自身はどんな性格で、周りからどのように思われていたと考えますか?
「高校を卒業して就職後、適応障害と診断され、半年ほど引きこもっていた時期がありました。小中学生の頃ずっといじめられていたこともあり、『こいつには何してもいいだろ』という雰囲気はあったと思います。もともと大人しい性格ではあったのですが、そういった出来事が重なれば重なるほど、大人しいというより暗い性格になっていきました」
――舵楽さんは現在、女性モデルとしても男性モデルとしても、活動可能な「ノンバイナリーモデル」として活動しています。「ノンバイナリーモデル」になるまで、どのような経緯があったのでしょうか?
「高校生のときは、プロのドラマーとして活動していたのですが、コロナの影響でお仕事が全部なくなってしまいました。高校を卒業し、仕方なく就職したのですが、そこで上司からモラハラをされ、適応障害と診断されて退職して半年ほど引きこもっていました。それから、俳優やアイドルのオーディション、ライブ配信、音楽教室の講師など引きこもりなりに定期的に色々と挑戦してみましたが、全て失敗して自暴自棄になり、家にある物を壊したり、延々と壁を殴って手を骨折したりしていました」
――そこからどのようにメンタルを立て直されたのですか?
「短時間のアルバイトをできるくらいには体調は回復したのですが、バイトと食事と睡眠だけの毎日に辟易して高校生の頃になんとなく作ったまま放置していたInstagramのアカウントで初めてインスタライブをして、見に来てくれた人たちに思いの丈を全て伝えたんです。すると、『モデルやれば?』とライブ配信をやっていたときの数少ないリスナーさんがコメントをしてくれました。小中学校の9年間、ずっと自分の容姿を否定され続けて、自分の容姿に自信がない僕にとって、モデルをやることはあまりにもハードルが高い提案でした。ですが、そのときはやりたいことに全て失敗している状態だったので、これでまた失敗したとしても、もともとダメだったんだからと開き直ってモデルをやることを決意しました」
――リスナーさんの一言がきっかけとなったんですね。
「まずは、オーディションサイトで見つけたチケットノルマを払えば誰でも出演できるファッションショーに出演しました。すると、他の出演者の方から、自分の容姿を褒めていただけたんです。その出来事が嬉しく、まだ1本しかファッションショーに出演していないのに、あたかも売れっ子モデルみたいな顔でSNS発信を始めました(笑)。それが功を奏したのか、本当に売れっ子モデルだと勘違いしたのか、アパレルブランドのブランドモデルやファッションショーへのゲスト出演など、少しずつモデルのお仕事をいただけるようになり、気がついたらプロのモデルになることができていました」
■中性的な見た目が個性に、「ノンバイナリーモデル」として性別の境界を超えた活動が増加
――そこから「ノンバイナリーモデル」と名乗られたのには、何か理由があったのでしょうか?
「もともと僕は性同一性障害で、モデルを始めたときから中性的な見た目をしていたこともあり、女性モデル、男性モデル、そしてジェンダーレスなモデルと性別の境界を超えた活動が増えていきました。なので、女性・男性・ジェンダーレスどのジャンルのモデルとしても起用していただいて問題ないという意味で『ノンバイナリーモデル』と名乗っています」
――モデルとなり、垢抜けに成功して、特に大きく変化した部分はありましたか?
「正直、垢抜けた後も相変わらず根暗ですし、自己肯定感も低いままなのですが、街を歩いていたらたまにすれ違う人たちが 『あの人、めっちゃおしゃれじゃない?』『え、かっこいい…モデルさんかな?』と言ってくれたりもするので、そのときだけは嬉しくなって自己肯定感が高くなります」
――「家族に打ち明けられない」など、自身の性について悩んでいる方へどのような言葉をかけていきたいですか?
「『性に違和感がある』ことを頭の中で無意識に自分の短所だと思っているから、きっと『家族に打ち明けられない』などの悩みが発生するんだと思います。一度、性に違和感があることを自分の長所だと思ってみてください。そうすれば『家族に打ち明けられない』じゃなくて『家族に打ち明けていない』に変わります。自分の長所は、わざわざ家族の前で打ち明ける必要はないので、それを続けているといつか家族の前で打ち明けなくてはいけない機会がきたときでも、サラッと家族に打ち明けられると思います。性への違和感を自分の長所だと思うようにした日からそれを隠すような行動は徐々になくなってくるので、打ち明けたときには家族や周りの友人も察して、受け入れてくれると思います」
ORICON NEWS(提供:オリコン)
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