中谷美紀、“理想の田舎暮らし”
エンタメNEWS2026年5月26日10:00 AM
6月11日発売の『大草原の小さな農家』
俳優の中谷美紀のエッセイ『大草原の小さな農家』(幻冬舎)が6月11日に発売される。『小説幻冬』の連載「文はやりたし」を収録しており、畑仕事や引っ越し、オペラ鑑賞、美術館巡りなど、オーストリアでの日々がつづられている。オリコンニュースでは、エッセイに込めた思いや理想の田舎暮らしについて聞いた。
■思い伝えながら読者の受け取る“余白”残す
――連載をまとめるのは2度目となりますが、今回の経緯を教えてください。
幻冬舎さんのご厚意で、本を出すことが決まりました。現在の連載は文字数が決まっていないので、毎度、文字数が異なります。「なんとなく(連載が)たまってきたな」というタイミングで、編集担当の君和田さんがお声掛けくださりました。
誰も連載を読んでいないと思いながら筆を執っていたので、お一人でも手に取って読んでいただけたらうれしいです。
――まとめる時に大変だったことや意識していることはありますか。
大変だったことと言えば、外出先で原稿を書く時があるのですが、コンピューターを忘れて出掛けてしまうことがあります。その時はスマホで書くのですが、そうすると指の操作が不確実で、誤字脱字が多くなってしまいます。また、修正したつもりが保存に反映されていないことが多々ありまして…。自宅の電波やインターネットの接続状況が悪く、保存したはずのものがなくなっていることがあり、泣きそうになります(笑)。
意識していることは、思いは伝えても読者の受け取る余白は残すことです。どう考えるかは読者の皆様に委ねたいと思っています。
私としては、水墨画のような余白のあるもの目指していたつもりなのですが、小説家の五木(寛之)先生は「油絵みたい」とおっしゃるので、くどいと思われているのかもしれません(笑)。
――忙しい日々の中で執筆されていると思いますが、何が原動力になっているのでしょうか。
疲れたなと思う時もありますが、その時はゴロゴロしてます。立派な人間ではないので、無理はしないです。ダメな時間を受け入れて生きていきます。若い頃は勤勉だったと思います。「勤勉でなければならない」「苦しまないといいものは作れない」と考えていましたが、疲れてしまう時もあります。なので、楽しみながら生きていきたいですね。
■結婚を機に憧れの田舎暮らし始まる
――タイトル『大草原の小さな農家』にはどのような思いを込めていますか。
夫(ビオラ奏者のティロ・フェヒナー氏)との出逢いを機にオーストリアでの暮らしが始まりましたが、数年前に見つけた終の住処は文字通り「大草原の小さな農家」なので、タイトルにもそう付けました。20代の頃から「いずれは自然豊かな環境で暮らしたい」と思っており、年齢を重ねてからかなうようになりました。
日本での仕事もあるので、現在はオーストリアと日本を行ったり来たりする生活を送っていますが、将来的には完全に田舎暮らしすることを考えています。今は老後を見据えて、下地作りをしています。
自分の手で野菜を収穫して、その場で切って、そのまま食べることが夢ですが、まだそこまで至っていません。果樹とハーブを植えていますが、いつかはカブや白菜も栽培したいです。
――オーストリアでは庭のテーブルを囲んで食事をしているそうですね。
夫が屋外で過ごすことが好きで、朝、昼、晩、庭で食べています。外で食事をするようになったら、自分1人の時も庭で朝食をとるようになりました。
寒い日も外で食事をします。なんでわざわざ外に行って、ダウンジャケット着ながら食べているんだろうと思うこともあります。家の中で食べてくれた方が、食器の片付けも楽ですが、月明かりを楽しんだり、ロウソクに火を灯したり、虫の音に耳を澄ませたり、意外と楽しかったりもします。
――ティロ氏はドイツ出身ですが、国際結婚したことで価値観の変化や気付きはありましたか。
夫からは、“人生は短すぎるので存分に楽しんでいいんだ”と学びました。彼は「人生は短いから、つまらないことに関わっている暇はない」とよく言っています。その言葉を聞いて、「好きなことをして生きていこう」と決めました。
■健康を追求し実験のように楽しむ
――作品にフリースタイルリブレ(指先の採血なしで血糖値を測定できる機器) に関するエピソードなどがあり、健康にはかなり意識しているそうですね。体を資本とする俳優をお仕事にされているからでしょうか。
健康への意識に関しては、俳優をしていなくても、趣味として健康を追求していたと思います。良し悪しの効果が顕著に現れるので、自分の体で実験しているようで楽しいです。
意識しているとは言え、一度しかない人生です。普段は食べないピザを数年ぶりに口にしました。先日とある陶芸作家さんのご自宅にご招待いただいた際に、ピザ窯で焼いてくださったんです。あまりにもおいしくて糖質制限をわすれて食べてしまいました。
最近は調整できる方法がさまざまありますので、体を気遣いながら食事を楽しんでいます。例えば、糖質はアルコールと一緒にとると、アルコールの代謝を優先するため、肝臓が糖質の代謝をサボるらしいです。今はお酒をほとんど飲まなくなりましたが、どうしてもお寿司が食べたい時は、その効果を狙って、白ワインと一緒にいただきます。
また、フリースタイルリブレについては、実は、測定方法を間違えていたことが発覚しました。執筆時はグルコース値が低く低血糖だと思っていましたが、機器を付けている腕を下にして寝ていので、圧迫されていたようです(笑)。反対側に付けるようになったら、正常になりました。
――田舎暮らしのほかに、やってみたいことはありますか。
田舎暮らしが最大の楽しみです。朝起きて外に出ることが楽しくて仕方がないです。青空の日も素敵ですが、雨が降っていても、水やりの手間がちょっと省けたと思いながら、今の暮らしを満喫しています。
ORICON NEWS(提供:オリコン)
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